その共有リンク、誰が開けますか?
問題:家族に写真を送るため、クラウドの「リンクをコピー」を押しました。相手を指定する画面は表示されず、リンクだけが作成されました。送る前に確認することとして、安全なのはどれでしょう。
- リンクを知っている人だけが開けるので、設定は確認せず送る
- 共有範囲、閲覧・編集権限、送信先を確認し、必要なら特定の相手だけに限定してから送る
- リンクの末尾に自分の名前を付ければ、知らない人は開けない
答えは Bです。「リンクを知っている人全員」が開ける設定では、相手から別の人へ転送される可能性があります。送る前に、誰が開けるかと、何ができるかを確認します。
共有リンクは、ファイルへの入口を作る機能
共有リンクは、クラウドに保存したファイルやフォルダーを開くためのURLです。メールにファイルを添付する代わりにリンクを送ると、相手は設定された権限で、クラウド上のファイルを閲覧・コメント・編集できます。
便利な一方で、リンクの設定によっては、リンクを知っている人なら誰でも開けます。メールの転送、SNSへの誤投稿、チャットへの誤送信などでリンクが広がると、意図していない人にもファイルが見られる可能性があります。
共有リンクを削除・無効化すれば、そのリンク経由の今後のアクセスは止められます。ただし、個別に付与した権限や別の共有リンクが残っていれば、引き続きアクセスできる場合があります。共有設定全体を確認し、相手がすでに閲覧・ダウンロード・コピーした内容まで消えるわけではないことにも注意します。
共有前に「誰が」「何をできるか」を確認する
確認する項目 | 見るポイント |
|---|---|
共有相手 | 特定のメールアドレスやアカウントだけか、リンクを知っている全員か |
権限 | 閲覧だけか、コメントできるか、編集・削除・再共有までできるか |
対象 | 選んだファイルだけか、フォルダー内の他のファイルまで見えるか |
有効期限 | 期間を指定できるか。不要になったらリンクを停止できるか |
ダウンロード | 閲覧者によるダウンロード、コピー、印刷を制限できるか |
送信先 | 宛先、CC、BCC、チャットの相手を送信前に確認したか |
「閲覧者」は内容を変更せずに閲覧する権限です。サービスによっては、ダウンロード・コピー・印刷が別に許可されるため、機密ファイルではそれらの制限も確認します。「コメント可」はコメントを追加できる権限、「編集者」は内容を変更できる権限です。迷ったら閲覧権限にします。
個人情報を含むファイルは「リンクを知っている全員」を避ける
住所、電話番号、顔写真、身分証明書、健康情報、契約書、学校や勤務先の情報を含むファイルは、リンクを知っている全員が開ける設定にしません。可能なら、共有相手のアカウントを指定し、ログインが必要な設定にします。
フォルダーを共有すると、フォルダー内の別のファイルまで見られる場合があります。送りたいファイルだけを別のフォルダーに入れるか、単一ファイルを選んで共有します。
ファイル名にも個人情報が含まれることがあります。「健康診断_氏名」「住所変更書類」など、リンク一覧や通知に表示されても困る名前は避け、必要な相手だけに共有します。
Googleドライブは「一般的なアクセス」を確認する
Googleドライブでは、共有設定の「一般的なアクセス」で、誰が開けるかを確認します。「制限付き」は指定したアカウントだけが対象です。「リンクを知っている全員」は、リンクを知っている人が開ける設定です。
- 共有するファイルを選び、「共有」を開く。
- 「一般的なアクセス」を確認する。
- 特定の相手だけなら「制限付き」にし、相手のアカウントを指定する。
- 権限を「閲覧者」「コメント可」「編集者」から選ぶ。
- 送信前に、共有相手と権限をもう一度確認する。
共有をやめるときは、共有設定で相手のアクセス権や一般的なアクセスを変更します。共有相手がすでにコピーしたファイルや保存した画像までは削除できないため、共有する情報を最初から絞ります。
iCloud Driveは共有相手と権限を選ぶ
iCloud Driveでは、共有オプションで「選択した人」または「リンクを知っている人は誰でも」を選び、新しい参加者の権限を「編集」または「閲覧とダウンロードのみ」にします。個人情報を含むファイルは「選択した人」にします。
- iPhoneの「ファイル」アプリでファイルまたはフォルダーを長押しし、「共有」から「共有ファイルを管理」または「共有フォルダを管理」を開く。iCloud.comでは、対象のファイルまたはフォルダーの「共有」から管理画面を開く。
- 「共有オプション」を開く。
- 共有相手を選び、権限を「閲覧とダウンロードのみ」または「編集」にする。
- 送信前に、ファイル名と共有相手を確認する。
フォルダーを共有すると、フォルダーに追加した項目も共有されます。期限を指定する項目が表示されない場合は、用事が終わったら共有を停止します。共有をやめるときは、共有管理画面で「共有を停止」を選びます。
OneDriveは「編集を許可する」がオンになっていないか確認する
OneDriveでは、リンクの作成時に「編集を許可する」がオンになっていることがあります。閲覧だけでよいファイルは、編集を許可しない設定に変更します。
- 共有するファイルまたはフォルダーの「共有」を開く。
- リンク設定を開き、共有相手を「リンクを知っているすべてのユーザー」から特定のユーザーに変更できないか確認する。
- 「編集を許可する」をオフにする。
- 必要に応じて、有効期限やパスワードを設定する。
- 「適用」後、正しい相手に送信する。
有効期限やパスワードの機能は、アカウントの種類や契約によって使えない場合があります。機能が表示されないときは、共有相手を指定する設定を優先し、重要な情報を誰でも開けるリンクで送らないようにします。
共有を停止するときは、ファイルの詳細から「アクセスの管理」を開き、不要なリンクを削除します。
送信前に、リンクを自分でも開いて確認する
共有ボタンを押した後は、送信前にリンクとファイル名を確認します。自分の別アカウントや、サービスのプレビュー機能を使って、次の点を確認します。
- 意図したファイルだけが表示される。
- フォルダー内の不要なファイルが見えない。
- 閲覧者が編集できる状態になっていない。
- 個人情報や下書き、別の人の資料が含まれていない。
- リンクの宛先を、別の相手や公開ページに貼り付けていない。
公開範囲の確認には、個人情報を含まないテスト用ファイルを使います。実際に送るファイルを一時的に「リンクを知っている全員」へ公開するのは避け、別アカウントやサービスのプレビュー機能で確認します。
間違えて共有したら、まずリンクを停止する
誤った相手に送った、公開範囲を間違えた、編集権限を付けてしまった場合は、すぐに共有設定を開きます。対象の相手を削除するか、共有リンクを停止し、編集権限を閲覧権限へ変更します。
すでに相手が開いた可能性がある場合は、共有を停止した時刻とファイル名を記録します。パスワード、身分証明書、口座情報、契約情報が含まれていた場合は、サービスの管理者や関係する窓口へ相談します。
機密情報を含むファイルを編集可能な状態で共有していた場合は、共有を停止するだけでなく、ファイルにパスワードや認証情報が書かれていた場合は、実際のサービス側でそのパスワードや認証情報を変更します。相手がダウンロードした可能性があるため、送信先にも削除を依頼します。
共有リンクを使う前の5秒チェック
- 誰に見せるファイルか。
- 「制限付き」または特定の相手に設定されているか。
- 閲覧だけでよいのに、編集権限が付いていないか。
- フォルダー内に、見せたくないファイルがないか。
- 用事が終わったら、共有を停止できるか。
共有リンクは「URLを送るだけ」の操作に見えますが、実際にはファイルの公開範囲と権限を渡す操作です。迷ったら、特定の相手だけに閲覧権限で共有し、用事が終わったらリンクを停止します。
共有リンクから届いたファイルやログイン案内が不審な場合は、「フィッシング対策|メールやSMSのURLを確認する方法」、パスワードの管理は「パスワードの使い回しをやめる方法」も参照してください。
この記事の確認に使った公式情報